顎関節症
歯ぎしりが原因で顎関節症になる方が増えているそうです。
以下の症状がいくつかあると、顎関節症の可能性があります。
①顎が痛い
・何もしなくても顎やそのまわりに痛みがある。
・口の開閉で特に痛む。
・硬いものを食べると顎が痛くなる。
②口が大きく開かない
・大きなあくびやりんごの丸かじりができ
ない。
・指3本が入らない。
③顎が疲れる
・食べ物を噛んでいると顎がだるくなる。
・しゃべっていると顎がくたびれる。
④口を開けると音がする
・口を開閉すると耳の前でカクッという音
や砂利を踏むような音が聞こえる。
こうした症状から全身症状
(頭が重い、頭が締め付けられる感じがする、首筋・肩がこる、等)
へと症状が広がることもあります。
1、筋肉の異常・・・
最も多いタイプで、下顎を動かす筋肉や首・肩の筋肉の痛みや不快感を
感じます。
2、顎関節内部の異常・・・
顎関節の中で捻挫のような状態が生じていたり、関節円板と呼ばれる軟骨が
ずれたりしています。
3、骨の変形・・・
下顎の骨の形が変形し、周囲の炎症を伴って痛みや雑音を生じます。
症状改善の第一歩は患者さん自身のセルフケアです。
顎関節症の多くは、その病気の性質として安静にしていれば
治っていく病気です。
したがって顎関節や周囲の筋肉に痛みがあるときは、まずセルフケアから
始めます。
1、顎を安静に保ちましょう
食事はなるべくやわらかいものにしましょう。特に長い時間咬まなくてはいけないものは
避けましょう。また日中くいしばらないよう顎の力を抜き、いつも上下の歯を離しておきま
しょう。くいしばっているのに気が付いたら、ハミングするのも効果的です。
2、大きな開口は避けましょう
あくびの力をコントロールしたり、食事や会話での大開口は避けましょう。
3、温湿布をしましょう
慢性の筋症状には温湿布を行います。痛みのある患部に1日数回、1回あたり20分間
お湯で温めたタオルをあてがいます。もし痛みが増すようなら中止しましょう。
4、筋肉のマッサージをしましょう
頬の筋肉をマッサージすることにより血行が良くなり、痛みが軽減します。温湿布の後や
入浴後が効果的です。
5、よい姿勢を保ちましょう
頭を持ち上げて背中を伸ばすようにします。いすに座るときは、腰を深くかけ背中を伸ば
すようにします。
6、仰向けか横向きで寝ましょう
顎関節や首の筋肉に負担をかけないように、仰向けか横向きで休み、うつ伏せ寝は避け
ます。枕は低いもので、主に首を支えるようにします。
その他、過度なストレスを避けるなど、様々なセルフケアがありますが、担当の歯
科医師と相談の上、自分に合ったセルフケアで症状の改善を図りましょう。
●顎の異常活動
歯ぎしり
歯ぎしりをしていても音がしないことが多いため気付かないことがありますが、実際には
多くの人がしています。夢を見ているときは特に強く歯ぎしりをします。
尚、乳歯の時の歯ぎしりは、顎の成長発育に良い刺激になるので心配いりません。
くいしばり
くいしばりは通常眠りの浅いときにしています。また日中無意識にしていることもあります。
ストレスが関係することもあります。
●咬合異常
歯が欠けたままになっていたり、かぶせたものがうまく咬み合っていないと、片側だけで
ものを食べることになり、顎に負担がかかります。
●強打などの外傷
スポーツや事故などにより顎を強打したり、異常に硬い食べ物を思わず咬んでしまった
ことにより、顎に支障をきたすことがあります。
これ以外にも様々な要因(ストレスなど)により、顎関節部に
過剰な力が加わることが原因になります